健康雑学

改正健康増進法による受動喫煙対策の要点

0 0
受動喫煙◎改正健康増進法の成立

2018年7月18日、参議院本会議において、受動喫煙対策を強化する「改正健康増進法」が可決され、成立しました。

これにより、受動喫煙対策は、2020年7月に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックに向けて、3段階で順次施行されることになります。



<受動喫煙強化の流れ>


2018年以内:国や地方自治体(都道府県)などが受動喫煙防止に必要な措置を推進し、国民や事業者へ周知や啓発に努めます。

2019年夏頃~:病院や学校、行政機関などの施設において、屋内を全面禁煙とします。なお、敷地内の屋外に喫煙所の設置は認めます。

2020年4月:改正健康増進法による受動喫煙対策を全面施行します。これにより、企業や大型飲食店、ホテルのロビー、運動施設などの屋内が原則禁煙となります。なお、喫煙専用室を設置すれば、喫煙を認め、ホテルの客室は、改正法の対象外となります。



◎小規模飲食店の場合

改正健康増進法では、小規模な飲食店の場合、経過措置として、条件付きで例外を認めています。

また、条件を満たす小規模飲食店は、店頭の扉や窓などに「喫煙可」や「喫煙場所」などの標識を掲示することが義務付けられます。


<小規模飲食店の喫煙可>


・客席の面積が100平方メートル以下

・個人経営か、資本金5000万円以下の中小企業が営む店

※上記の2条件とも満たす必要があります。



◎受動喫煙対策の要点

従来の健康増進法による受動喫煙対策は、努力義務にとどまっていたため、義務化の必要性が求められていました。

今回、新しく成立した改正健康増進法では、施設管理者が義務を履行せずに違反を繰り返した場合、「最大50万円以下の過料」が課されることになります。


また、学校(幼稚園や保育所、小中高校)や病院、行政機関の施設や敷地内は禁煙となります。

ただし、これらの施設が、敷地内の屋外に喫煙所を設置した場合、その喫煙所内での喫煙は認められます。


一方、飲食店やオフィスは、原則、屋内禁煙となりますが、喫煙専用室を設置することができます。

しかし、喫煙可能部分には、従業員を含む20歳未満の立ち入りが禁止されます。


<受動喫煙対策の要点>


屋内全面禁煙:病院や学校、行政機関、企業、ホテルのロビー、運動施設など。

屋外の喫煙所設置可:病院や学校、行政機関などの敷地内の喫煙所設置を認めます。

屋内の喫煙専用室設置可:企業や大型飲食店などの屋内に、喫煙専用室の設置を認めます。

小規模飲食店:条件付きで、改正健康増進法の規制対象外となります。

新規開業店:客席面積に関係なく、すべての店が屋内全面禁煙(喫煙専用室の設置は可)となります。

罰則:受動喫煙防止の義務に違反した場合、「最大50万円以下の過料」が課されます。



◎大型飲食店の規制例

改正健康増進法において、小規模飲食店の条件に当てはまらない飲食店は、大型飲食店に該当します。

この大型飲食店の場合、2020年4月までに、客席での喫煙が原則禁止されます。


ただし、タバコを吸うお客さんへの配慮として、店内に「紙巻きたばこの喫煙専用室」を設置することは認められます。

また、加熱式たばこは、紙巻たばことは別の「加熱式たばこ専用室」を設ければ、専用室内での飲食をしながらの喫煙が許可されます。


一方、たばこを吸うことが嫌いなお客さんや受動喫煙を避けたい家族連れなどのために、喫煙場所を設けた店は、店の入り口と喫煙専用室(紙巻たばこ室と加熱式たばこ室のそれぞれ)の前に、「喫煙場所」の標識を掲示することが義務付けられます。

なお、喫煙場所には、20歳未満のお客さんや従業員の立ち入りが禁止されます。


◎小規模飲食店の規制外の例

小規模飲食店は、改正健康増進法において、条件を満たす場合には、受動喫煙防止の規制対象外となります。

そのため、事業主の判断により、店舗内の喫煙を許可することができます。


ただし、店内での喫煙を許可する場合、店の入り口には、「喫煙客がいる可能性があること」を標識で掲示しなければいけません。

また、店内を喫煙可とした場合、客席や厨房には、20歳未満のお客さんや従業員の立ち入りが禁止されます。


つまり、たばこを吸うことができる小規模飲食店は、「家族連れの20歳未満の子どもの入店を拒否しなければいけない」ことが課されます。

また、これらの店が、20歳未満の大学生や専門学校生、高校生、フリーターなどのアルバイトを雇う場合、「従業員を店内で働かせることができない」ことも課されます。


◎加熱式たばこへの規制

改正健康増進法では、主に、紙巻きたばこによる受動喫煙対策が強化されています。

そのため、近年、流行の兆しを見せている加熱式たばこへの規制は、紙巻きたばこよりも緩くなっています。


例えば、大型飲食店の場合、2020年4月までに、紙巻きたばこが全面禁煙(喫煙専用室での喫煙のみ可)となります。

しかし、大型飲食店が、店内全体を加熱式たばこの専用室とした場合、店の入り口に「加熱式たばこの喫煙場所」と表示するだけで、食事をしながら加熱式たばこを吸うことができます。


つまり、大型飲食店は、禁煙席と加熱式たばこの喫煙室を分けることなく、営業をすることが可能になります。

そのため、受動喫煙防止を推進する専門家からは、改正健康増進法に対して、「加熱式たばこにおいても、紙巻きたばこと同様な規制が望ましい」とする声が上がっています。
トップページに戻る
サイトマップ・記事一覧に戻る

0 Comments

There are no comments yet.

Leave a reply