健康雑学

避難所生活では、体調管理に注意

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体調管理◎被災地での避難生活

地震や豪雨、土砂崩れなどが発生した被災地では、自宅に住めなくなった方が避難所に身を寄せて、集団生活を送ることが多くなっています。

また、被災地では、在宅での避難者も数多くいて、水道や電気、ガスなどのライフラインの寸断によって、不便で苦しい暮らしを余儀なくされることがあります。


特に、夏場に発生する台風や豪雨被害では、猛暑の中での避難生活となり、熱中症の危険性が大変高くなっています。

なお、自家用車を寝床として活用する車中泊(しゃちゅうはく)では、トイレを我慢するために水分摂取を制限したり、長時間狭い空間で同じ姿勢をとり続けたりして、エコノミークラス症候群を発症することもあります。


そのため、避難生活では、体調管理や衛生管理を行って、健康を損なうことなく、生活の再建を目指していくことが大切となります。





◎避難所生活では・・・

避難所生活では、物資が不足していたり、水道が使えなかったりなど、普段の暮らしからは想像もできないほどの不便さに遭遇します。

また、各自治体が設置する避難所は、体育館や会議室など、多数の方を収容できるスペースが割り当てられることが多く、集団での生活が基本となります。


そのため、精神的な負担が重く、疲労が蓄積して、体の不調があちこちに現れやすくなります。

さらに、高血圧症や糖尿病などの持病がある方は、症状が悪化しやすくなり、特に注意が必要となります。


なお、避難所が開設されて、しばらくの間は、ダンボールや布製の間仕切りや衝立(ついたて)がないことが多くなっています。

そのため、人目が気になったり、話し声や物音が気になったりと、神経を使う場面が多くなります。


また、簡易トイレに長蛇の列が生じたり、お風呂に長い間入れなかったりするなど、我慢が必要な場面に出くわします。


<避難生活中に発症しやすい病気>


呼吸器感染症:風邪やインフルエンザなど

食中毒

脱水症・熱中症

エコノミークラス症候群(肺塞栓症):足の静脈にできた血栓(血の塊)が肺などの血管で詰まる病気

破傷風:切り傷から破傷風菌が侵入して起こる感染症

皮膚病

など

※避難生活が長期化して、疲労やストレスが溜まると、災害関連死が引き起こされやすくなります。






◎避難生活で注意するべきこと

避難生活では、疲労を溜め込まず、体力を回復することが大切です。

また、自分でできる範囲の体調管理を行い、感染症や病気を予防していくことが重要になります。


そして、避難中に、少しでも具合が悪くなった場合には、遠慮しないで、医師や看護師などの医療支援スタッフに相談することが大切です。


<避難生活で注意すべきこと>


・体温調節を行い、こまめに、水分や塩分を補給します。

・トイレは我慢せず、また、行けるときに行くようにします。

・1~2時間おきには歩いて、足の血流を良くします。

・手洗いは、トイレ後や食事前には必ず行い、感染症を予防します。

・生ものや時間が経過した食品を食べないようにします。

・タオルや食器類を共用しないようにします。

・マスクを着用して、ホコリやウイルスを吸い込まないようにします。

・泥や瓦礫の撤去には、厚手の手袋を着用して、怪我をしないようにします。

・寝るときには、耳栓を活用し、安眠できるようにします。

・具合が悪くなった時には、医師や看護師、避難所スタッフなどに相談するようにします。

など






◎避難所での体温調節

避難所が広い体育館や会議室の場合には、空調の管理が行き届かないことが多くなっています。

そのため、夏場では、広い空間の避難所内は、熱がこもりやすく、エアコンや扇風機などの冷房機器が十分に効果を発揮しないことがあります。


また、冬場は、底冷えがして、エアコンやストーブなどの暖房機器では、十分に暖まらず、体調を崩してしまう方が多くなっています。

このため、避難所内に設置される温度計や湿度計をこまめに確認するようにします。


そして、体調を崩さないように、服装で温度調節をしたり、水分補給を適切に行ったりします。

また、首周りを冷やしたり温めたりして、少しでも過ごしやすくなるように工夫して、体温調節を行います。




◎避難所での衛生対策

避難所での集団生活では、風邪やインフルエンザなどの感染症が流行りやすく、手洗いが不十分になって、食中毒が発生しやすくなっています。

そのため、マスクの着用や手洗いの励行が、感染症予防にたいへん効果を発揮します。


また、日中、被災した自宅の片付けや道路の掃除などを行う方は、厚手の手袋を着用しないと、怪我をして、破傷風菌に感染する危険性が高まります。

さらに、土砂災害が発生した地域では、生活排水(下水)や動物の糞などが混じった泥が乾燥して、掃除の際に砂埃として舞い上がります。


そのため、眼鏡やマスクを着用して作業を行わないと、目や呼吸器の不調が生じることになります。

避難生活は、長期に渡ることもあるため、感染症や食中毒、怪我を予防し、日々の疲労を上手に回復して、生活の再建を目指していくことが大切になります。




◎頼りになる支援チーム

厚生労働省は、地震や豪雨、土砂災害、浸水被害などの災害時には、災害支援チームを結成して、被災地へ派遣しています。

これらの災害支援チームでは、「DMAT(ディーマット)」や「DPAT(ディーパット)」、「DHEAT(ディーヒート)」が活躍しています。


特に、「DHEAT」は、医療チームや物資が被災地へ送られても、自治体が対応しきれずに必要な支援が行き渡らないことがあったことから、新たに結成された「災害時健康危機管理支援チーム」です。

この「DHEAT」は、自治体職員を補佐しながら、「DMAT」や「DPAT」の支援チームと連携して、被災者の体調管理の調整役を担います。


そのため、避難所に身を寄せている方は、これらの支援チームに、「今、必要な支援が何か」を伝えて、災害による被害を1人で抱え込まないようにすることが大切です。


<頼りになる支援チーム>


DMAT:「災害派遣医療チーム」のことで、災害発生~数日後までに救命救急活動などに従事します。

DPAT:「災害派遣精神医療チーム」のことで、災害発生後1週間後ぐらいから、被災者らの心のケアや心身の体調管理などに従事します。

DHEAT:「災害時健康危機管理支援チーム」のことで、災害発生~数ヵ月後まで活動します。自治体職員らを補佐し、被災者らの支援ニーズを集約して、支援物資の振り分けや被災者の体調管理の調整に従事します。


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