アレルギーや免疫の話

納豆アレルギーを発症する意外な理由

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免疫◎アレルギーは、免疫の過剰反応

アレルギー(allergy)とは、体内の免疫細胞がアレルゲン(原因抗原:allergen)に対して、過剰に反応することで引き起こされる自己免疫疾患のことです。

この免疫細胞の過剰反応では、その多くが、炎症や浮腫、紅斑などの症状として現れます。


しかし、患者さんによっては、くしゃみや鼻水、鼻づまり、痒み、発疹、嘔吐、振るえ、腹痛、下痢、呼吸困難などとして現れることがあります。

また、アレルギー反応の程度が酷く、これらの症状が同時に起きる場合には、全身性アナフィラキシーが引き起こされて、場合によっては死に至ることもあります。


なお、アレルギー疾患には、花粉症や気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アナフィラキシー、食物アレルギー、蕁麻疹などがあります。


因みに、アレルゲンで比較的多いのは、スギ花粉やヒノキ花粉のほか、牛乳や卵、小麦粉などの食べ物中に含まれるタンパク質となっています。

また、薬や化粧品、金属、ハウスダストなどに対しても、アレルギー反応を示される患者さんがいます。


◎納豆アレルギーを持つ人の8割は、マリンスポーツ経験者

横浜市立大病院皮膚科の猪又直子准教授は、「サーフィンやダイビングなどを趣味として楽しむマリンスポーツ愛好家の方々が納豆アレルギーになりやすい」と発表しています。

猪又准教授によると、2004年以降、同科で診療した納豆アレルギー患者さん18人のスポーツ歴を調べたところ、12人がサーファーで、2人がスキューバダイバー、1人が潜水作業員であったとしています。


そして、これらの患者さんに共通することは、頻繁に、長時間海の中にいることが多いという点であったとしています。


◎納豆アレルギーの原因物質

納豆アレルギーの原因物質は、納豆のネバネバ成分に含まれている「ポリガンマグルタミン酸」です。

納豆アレルギーの患者さんは、このポリガンマグルタミン酸に、免疫細胞が過剰に反応してしまい、アレルギーを発症しています。


なお、納豆アレルギーの患者さんは、アレルギーを発症すると、その75%の方に、じんましんや呼吸困難などの全身性症状が引き起こされ、なかには、重症化して、アナフィラキシーを引き起こす方がいます。


ただし、アレルギー患者さん全体で見ると、納豆アレルギーを持つ方の割合は、それほど多くはありません。

しかし、マリンスポーツを楽しむ方においては、この納豆アレルギーを持つ方の割合がたいへん多いという特徴があります。


◎納豆アレルギーになる理由

納豆アレルギーを発症する意外な理由は、クラゲです。

これは、クラゲの触手に、納豆のネバネバに含まれる「ポリガンマグルタミン酸」が含まれているからになります。


そのため、頻繁に、海の中に入る方は、クラゲに繰り返し刺されることによって、「ポリガンマグルタミン酸」に対する許容量を超えてしまい、納豆アレルギーを発症しやすくなります。


なお、食物アレルギーは、口から食べ物を摂取するだけではなく、原因物質が皮膚を通して体内に入ることでも引き起こされてしまいます。

つまり、クラゲの触手に繰り返し刺されると、「ポリガンマグルタミン酸」へのアレルギーを発症し、同じ物質を含む納豆に対してもアレルギーを発症してしまうということになります。


そのため、マリンスポーツ経験者で、納豆を食べると皮膚に痒みや赤みが出たり、じんましんが出たりする方の場合には、納豆アレルギーを発症している可能性があります。

このような経験のある方は、アレルギー科や皮膚科を受診する際には、マリンスポーツ歴があったことを申し出て、適切な処置につなげることが大切となります。
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