アレルギーや免疫の話

肉アレルギーを発症する意外な原因

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免疫◎アレルギーとは・・・

アレルギー(allergy)とは、アレルゲン(原因抗原:allergen)に対して、免疫細胞が過剰に反応して、炎症や浮腫、紅斑などの症状が現れる免疫過剰反応のことです。

このアレルギーは、花粉症や気管支炎、胃炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎などが代表的な疾患となっています。


そして、アレルゲンで比較的多いのは、スギ花粉やヒノキ花粉のほか、牛乳や卵、小麦粉などの食べ物中に含まれるタンパク質となっています。

また、薬や化粧品、金属、ハウスダストなどに対して、アレルギー反応を示す患者さんもいます。


◎肉アレルギーとは・・・

肉アレルギーとは、牛肉や豚肉、鶏肉などに含まれるタンパク質に対して、免疫反応を引き起こすタイプのアレルギーです。

通常、この肉アレルギーは、幼少期から発症することが多いですが、極まれに、大人になってから発症する方がいます。


特に、中高年になってから、肉アレルギーを発症する方は、ある意外な原因によって引き起こされている可能性があります。


◎肉アレルギーを発症させる意外な原因

中高年になって、突然、肉アレルギーを発症された方のうち、マダニに咬まれたために、アレルギーを発症したケースが増えています。

これは、マダニの体液に、肉アレルギーを発症するのと同じようなアレルゲンが含まれているからになります。


そのため、肉アレルギーを発症した方で、よく山菜を取りに野山に分け入ったり、登山やハイキングなどで山奥へ立ち入ったりした経験がある方は、マダニが発症原因になっている可能性があります。

なお、マダニによって肉アレルギーを発症した患者さんは、アレルギーの発症後、カレイやヒラメなどの白身魚や、魚卵にもアレルギー反応を示されることが多くなっています。


◎マダニとは・・・

マダニとは、動物やヒトの血を吸うダニで、日本で命名されているものでも47種類がいます。

このマダニの体長は、通常、成虫で1mm~8mmぐらいですが、吸血後は体長が1cm~2cmに膨れ上がります。


なお、マダニは、動物や人の血のみを吸って生きている生物になります。

マダニの活動時期は、主に、春から秋にかけてで、野山や草むらに生息して、獲物が通り過ぎるのを待ち構えています。


◎マダニの吸血行動

マダニは、葉先に集まり易い習性を持ち、そこでじっと、動物や人が通りかかるのを待っています。

そして、このマダニは、動物や人が吐く二酸化炭素(炭酸ガス)などを検知すると、数十cm離れた場所からでも飛び移ってきます。


そのため、屋外で活動中の登山客や観光客は、格好の獲物になり、何気ない草のそばを通ったときに、マダニに飛び移られてしまいます。

なお、マダニは、動物や人に飛び移った後、すぐには刺さない習性があります。


通常、マダニは、動物や人に寄生した後、場合によっては、2週間も自分が刺したい場所を探して、動物や人の皮膚の上を移動し続けます。


◎マダニの唾液には・・・

マダニの唾液には、痛みを麻痺させる成分などが含まれていて、この唾液成分が肉アレルギー発症の原因となります。

なお、マダニに刺された動物や人は、マダニに刺されていることに気が付かないまま、1週間も吸血され続けることがあります。


また、マダニの口針からは、接着剤の役割を果たすセメント成分も分泌され、口針と切り裂いた皮膚とを固く接着させて、簡単には抜けないようにしています。

そのため、吸血中のマダニは、シャワーを浴びたぐらいでは、落ちないようになっています。


因みに、マダニは、手首の内側や足の付け根、胸の下、脇の下、額など、皮膚が柔らかくて、血管が浮いている場所を好んで刺す傾向があります。

そのため、ハイキングや野山に出掛けたあとは、体をよく調べて、マダニ被害がないかを確認することが大切です。
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