子供の病気や育児の話

産まれたての赤ちゃんのうんち

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育児◎産まれたての赤ちゃんのうんち

赤ちゃんは、産まれて間もなく、黒色から暗緑色のうんちをします。

この最初のうんちは、胎便(たいべん)と呼ばれる便で、赤ちゃんが胎内にいたときに作られた便になります。


因みに、医学的には、軟らかい便を「うんち」と言い、硬い便を「うんこ」と言います。


◎胎便とは・・・

胎便(meconium)とは、胎児や出生後、間もない赤ちゃん(新生児)から排泄される便のことです。

この胎便は、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるとき(胎児期)に、消化管の中にいろいろなものが溜まって作られます。


例えば、胎便の中には、胎児から抜け落ちた産毛(うぶ毛)や胎児の皮膚の脂である胎脂(たいし)、古くなった消化管粘膜、消化管粘液、ビリルビン色素などが含まれます。

なお、胎児は、食事をすることはありませんが、胎便に含まれるこれらのものは、胎児が成長していく途中で出てきた垢みたいなものになります。


因みに、胎便の色は、黒色から暗緑色となっていて、便に含まれるビリルビン色素(緑色)が多いほど、暗緑色となります。


胎便は、胎児が胎齢(胎児月齢)を経るにしたがって、大腸へ移動していきます。

また、胎便は、それ自身は無菌的となっていて、腸内細菌は含まれていないものになります。


しかし、胎児が仮死状態になると、胎児から排出された胎便が羊水を汚染し、その羊水が気道に吸引されると、肺に炎症(胎便性肺炎)が引き起こされます。


◎胎便性肺炎とは・・・

胎便性肺炎(meconium pneumonia)とは、胎児が胎便で汚染された羊水を肺の中に吸引することによって引き起こされる化学性肺炎のことです。

この化学性肺炎の原因は、胎便の低いpHや胆汁酸により、サーファクタントの不活化や細胞上皮由来のケミカル・メディエーターの放出が引き起こされて、肺障害となります。


すると、末梢気道閉塞や肺水腫、肺高血圧などが引き起こされます。

胸部X線では、局所の過膨張と無気肺の混在する斑状陰影が特徴的にみられます。


なお、胎便には、胆汁酸や膵液などの消化管分泌液、脱落した細胞、産毛、胎脂などが含まれます。


◎胎便栓症候群

胎便栓症候群(たいべんせんしょうこうぐん:meconium plug syndrome)とは、赤ちゃん(新生児)が生まれた後、最初の胎便がうまく排泄されずに、大腸の中で詰まってしまうことで現れる病気です。

この胎便栓は、一般的に、淡褐色のゼリー状固形物で出来ていて、結腸の遠位部において詰まってしまいます。


胎便栓症候群のほとんどは、未熟児にみられますが、正常な赤ちゃん(新生児)でも引き起こされることがあります。

また、胎便栓症候群を引き起こしている赤ちゃんは、腹部膨満がみられ、X線所見では、拡張した腸管像のイレウス(腸閉塞)所見がみられます。


なお、胎便栓症候群は、詰まっている胎便栓を取り除くことで症状が回復します。

そのため、胎便栓症候群は、良性で一過性の疾患になります。


因みに、大腸に詰まっている胎便栓は、温生食や3~4倍に希釈したガストログラフィンを大腸に注入(注腸)して取り除くことができます。

そして、胎便栓を取り出して大腸内がきれいになると、その後は、腸の通過機能が正常化して、症状はなくなります。


ただし、胎便栓症候群は、ヒルシュスプルング病や膵嚢胞性線維症との鑑別が必要になります。
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