皮膚

皮膚がかぶれる接触皮膚炎

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皮膚◎接触皮膚炎とは・・・

接触皮膚炎(contact dermatitis)とは、単に「かぶれ」とも呼んでいますが、化学物質や金属、光など、外からの刺激に対して引き起こされる皮膚の炎症のことです。

この接触皮膚炎は、皮膚疾患のなかでは、比較的発症頻度の高い疾患となっています。


接触皮膚炎は、炎症反応が引き起こされる発症機序(病態)によって、刺激性(非アレルギー性)接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎に分けられます。

また、光による皮膚の炎症反応もあり、光毒性接触皮膚炎や光アレルギー性接触皮膚炎が加わります。


さらに、外来物質が皮膚に触れたことで、蕁麻疹が引き起こされる接触蕁麻疹もあります。

つまり、接触皮膚炎は、発症機序別に、刺激性(非アレルギー性)接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、光毒性接触皮膚炎、光アレルギー性接触皮膚炎、接触蕁麻疹(じんましん)の5型に分類されます。


なお、接触蕁麻疹は、さらに、非アレルギー性接触蕁麻疹、アレルギー性接触蕁麻疹、未定型接触蕁麻疹に分類されます。





◎接触皮膚炎の症状

接触皮膚炎(せっしょくひふえん)は、患部の皮膚に原因物質が接触することで、赤み(紅斑)や丘疹、小水疱などの症状が引き起こされます。

通常、接触皮膚炎の症状は、接触した患部に限局して発症します。


しかし、なかには、炎症反応が過剰になったり、経口や吸入、注射などの経路からアレルゲンが侵入したりして、全身性接触皮膚炎が引き起こされることもあります。




◎原因を特定するアレルゲン検査

接触皮膚炎の原因物質を特定するには、アレルゲン検査が必要となります。

このアレルゲン検査には、パッチテストやプリックテストがあります。




◎パッチテストとは・・・

パッチテスト(皮膚貼布試験:patch test)とは、接触皮膚炎の原因物質を特定するための検査で、抗原物質や起炎物質を皮膚に貼布して、遅延型の炎症反応を調べる検査になります。

このパッチテストには、大きく分けて2種類あり、被検物質を皮膚に塗っただけのオープンパッチテスト(開放貼布試験:open patch test)と、被検物質を皮膚に塗って、絆創膏で密封するクローズドパッチテスト(閉鎖貼布試験:closed patch test)の方法があります。


なお、分子量が大きい蛋白抗原を試薬に用いる場合には、角層を除去(ストリッピング)してから貼布を行い、検査を実施します。


通常、パッチテストは、試薬を貼布してから48時間後(2日目)にアレルゲンを取り除き、その1時間30分から2時間後に、紅斑や浮腫、丘疹などの判定を行います。

しかし、1次性刺激反応とアレルギー性反応を鑑別するために、72時間後(3日目)あるいは96時間後(4日目)に、2回目の判定を行います。


そして、正確を期すために、1週間後にも3回目の判定を行って、皮膚の炎症反応などを観察します。

因みに、接触蕁麻疹では、IgEを介して肥満細胞の脱顆粒が起こるアレルギー性と、ヒスタミン遊離物質や血管透過性を亢進させる物質などで生じる非アレルギー性があり、通常、アレルゲンの貼布後、10~45分で膨疹が生じます。




◎プリックテストとは・・・

プリックテスト(皮刺試験:prick test)とは、蕁麻疹のほか、主にⅠ型アレルギー反応(即時型アレルギー)やアナフィラキシー・ショックの原因物質(アレルゲン)を調べるために行う検査です。


このプリックテストでは、まず、患者さんの正常な皮膚の上に、アレルゲン液(アレルゲンエキス)を垂らします。

そして、そこに、23G注射針かランセット針を軽く刺して(プリックして)、アレルゲン液を拭き取ります。


その後、15分ほど放置して、膨疹反応を観察します。

なお、このプリックテストは、アナフィラキシー・ショックがある患者さんでは、掻破試験や皮内試験よりも安全に行うことができる検査になります。




◎接触皮膚炎の治療

接触皮膚炎は、原因物質を特定して、原因物質との接触を取り除いた上で、治療を開始します。

ただし、治療開始後、2週間経過しても症状に改善や変化が見られない場合には、ほかの疾患による可能性があるため、再診断を行って原因を見直します。


<接触皮膚炎の代表的な処方例>


(皮膚炎が限定的なとき)
①顔面

ロコイド軟膏(0.1%):1日1~2回、患部に塗布。


②四肢や体幹

アンテベート軟膏(0.05%):1日2回、患部に塗布。


③滲出液が出るなど症状が強いとき

デルモベート軟膏(0.05%):1日2回、患部に塗布。

亜鉛華単軟膏(10%)またはボチシート軟膏(20%):1日1回、患部に重層して塗布。


④広範囲に皮疹が出ている場合:保湿剤として、ヘパリン類似物質を用います。

ヒルドイドソフト軟膏(0.3%):1日2回、患部に塗布。


⑤掻痒が強い場合:内服療法を追加します。

(以下のいずれを用います。)
1.アレロック錠(5mg):1日2錠、朝夕食後に1回1錠ずつ服用。

2.アレグラ錠(60mg):1日2錠、朝夕食後に1回1錠ずつ服用。


⑥広い範囲に症状が出ている場合:短期間の経過であれば、内服療法を追加します。

プレドニン錠(5mg):1日4錠、朝夕食後に1回2錠ずつ、1週間程度服用。


⑦光感作物質による光照射反応がある場合:抗アレルギー薬を追加します。

タリオンOD錠(10mg):1日2錠、朝夕食後に1回1錠ずつ服用。


⑧全身性金属アレルギーの場合:原因金属が含まれる食事を制限することも必要です。

インタール細粒(10%):製剤量として、1日3~6g、朝昼夕食前に1回1~2gずつ服用。症状により増減します。


⑨その他の場合:原因特定が難しく、難治化したものや、職業上、アレルゲンとの接触除去が困難なときに行います。

ナローバンドUVB照射:1/2MED(最小紅斑量)から開始して、徐々に増量していきます。1週間に、1~2回のペースで照射。


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2 Comments

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正輝 知(まさてる とも)
Re: インタール細粒

正輝 知(まさてる とも)  

2018-02-22 21:00

> インタール細粒は必ず食前では無いですか?食後は無効果なはず!

ご指摘、ありがとうございます。
その通り、インタール細粒は毎食前になります。
予測変換での入力ミスに、気がつきませんでした。
今後とも、よろしくお願いいたします。

EDIT  REPLY    
インタール細粒

tara  

2018-02-20 03:08

インタール細粒は必ず食前では無いですか?食後は無効果なはず!

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